チーム一丸で、
バス運行を支えていく。
日々の安全なバス運行は、整備士の確実な仕事によって守られています。
そんな整備士にとって最も大切なのが、
メンバー同士のチームワーク。
ここでは、登戸営業所で働く1人の整備士、
そして彼と一緒に働く4人のメンバーをご紹介します。
※所属はすべて取材当時のものです。
自動車整備の専門学校を卒業し、2016年度に小田急バスへ入社。明るい性格で周囲への目配り、気配りを欠かさない伊藤は、仲間からの信頼も厚い。近々班長への昇進を控えるなど、整備士として順調にキャリアを歩んでいる。
学生時代から「整備士としての腕が磨ける環境で仕事がしたい」という思いが強くあったので、お客様対応が必要なディーラーや整備工場ではなく、自社車両の整備に集中できるバスやタクシー業界に絞っていました。
そんな時に、当時、小田急バスの運転士をしていた幼馴染のお父さんが「うちの整備士は気さくな人が多くて楽しいよ」と教えてくれました。整備だけに集中できて、職場の雰囲気も楽しそう――まさに自分にぴったりだと思い、小田急バスに応募しました。幼馴染のお父さんの言う通り、本当に楽しい職場です。ちなみに、その幼馴染も今は小田急バスの運転士として働いています。職場で会うことはなかなかありませんが、連絡は取りあっています。
整備士は、お客様の目には触れない裏方の仕事。お客様の反応が見えない分、運転士からの感謝の言葉は、何にも代えがたい喜びがあります。印象に残っているのが、3年目の夏のこと。夜遅く、営業を終えたバスが営業所へ戻る途中の路上で故障したとの連絡がありました。日中であれば上司もいるのですが、この時間は待機していたのは私だけ。1人での対応は初めてで不安でしたが、無線で状況を聞いて必要な部品を急いで集め、現場に急行して部品を交換しました。無事に終わり、ホッとして営業所へ戻ってくると担当運転士が待っていて、「助かったよ、ありがとう」と声をかけてくれました。予想外のことで照れくさいやら恥ずかしいやらで挙動不審だったかもしれませんが、あの時の達成感は忘れられません。
私は、先輩たちからさまざまなことを教わりながら、整備士としての知識と経験を積んでいる最中です。そんななか、先日の社内試験をクリアすることができ、近々「班長」のポジションに就く予定です。班長になると、自分の業務だけでなく、ほかのメンバーの作業の進捗管理や後輩の育成なども担うことになります。先輩たちがそうしてくれたように、メンバーを優しく導いていける班長になりたいです。
とはいえ、一人の整備士としてはまだまだ未熟で勉強の日々は続きます。いつかは小田急バスの運転士全員が「伊藤が見てくれるなら安心だな」と頼ってくれるように努力し続けていきます。
T.Kさん
Y.Iさん
J.Nさん
伊藤さん
Y.Cさん
伊藤さん
工場長 T.Kさん
登戸営業所の整備工場全体をまとめるKさんは、ことあるごとに整備士としての体験談を聞かせてくれて、いつも参考にさせてもらっています。最近では「いつまでも見習いじゃないぞ」と発破をかけてくれて、なにか不安ごとや心配ごとがないかを気にかけてもらっています。仕事も確実で、運転士からの信頼も厚い。いずれは私もこんな上司になりたいと思える、頼りになる工場長です。
伊藤さん
整備士長 Y.Iさん
Iさんとは20歳以上も年が離れているんですが、それをほとんど感じさせないほど話しやすい雰囲気で接してくれます。仕事はスピーディーかつ正確で、自分たちが忙しくて手が回らない時に緊急の対応が入ると、率先して作業を引き受けてくださることも。知識も豊富で、いつどんな質問をしても丁寧にわかりやすく教えてくれるので、何か気になることがあれば彼に真っ先に相談することが多いですね。
伊藤さん
班長 J.Nさん
仕事中は黙々と作業をこなす、職人のような人。それでいて休憩中はとても気さくに接してくれます(それも職人っぽいのですが)。オン、オフの切り替えのうまさを見習いたいですね。また、先輩として私の業務経験をしっかり見てくれていて、経験のない作業にはどんどんチャレンジさせてくれます。今のレベルまで押し上げてくれたのはNさんのおかげといっても過言ではありません。
伊藤さん
後輩 Y.Cさん
私にとって初めての後輩です。ですが、年齢が近いこともあり、つらいことも嬉しいことも共有してきた“相棒”のような存在でもあります。入社してきた当初は体も小さくて失敗も多く、正直頼りないと思っていたのですが、今では私の方が助けてもらうことが多いほど。プライベートでも仲が良く、一緒に旅行にも出かけます(最近は日帰りで箱根に行ってきました!)。今後も切磋琢磨しながら一緒に成長していければと思っています。
彼が入社したばかりのころは“自分のことで精いっぱい”という感じでした。
それが最近では後輩への面倒見もよくなり、だいぶ周りのことが見えてきたなと感じています。整備士としての責任感が出てきたのではないでしょうか。
これからは班長になるわけですが、立場が変われば経験のないような失敗をすることもあると思います。それでも臆することなくチャレンジし、成長していってほしいですね。
工場長 T.Kさん
私が彼くらいの年齢のころは自分のことで頭がいっぱいでしたが、伊藤さんは周りのメンバーのことを気にかけられる繊細な人間です。バス整備士はチームで働くのである程度必要な資質ではありますが、彼は人一倍そうだと感じます。また、私が作業をしていると積極的に見に来たり、質問してきたり、成長意欲も見られます。これも整備士として大切なこと。いつまでも失わないでほしいですね。
整備士長 Y.Iさん
これまで多くの後輩を見てきましたが、一番成長が速いのが伊藤さんです。
入社当初は自分の技量以上のことをやろうとして失敗することもあったのですが、最近は何かあるとすぐに私のところへ報告に来るようになりました。彼なりに「失敗の怖さ」を体感したんでしょうね。今ではすっかり若手の中心的存在で、最も頼れる後輩の一人です。本人には決して言いませんが、私も助けられていますよ。
班長 J.Nさん
同じ営業所で働く先輩たちのなかで一番年齢が近く、仲の良い先輩です。
入社当時、人見知りだった私に何度も声をかけてくれ、話しやすい雰囲気をつくってくれたのには心から感謝しています。仕事中にお世話になっているのはもちろん、プライベートでもよく遊びに誘ってくれて、先輩というより年の近い兄という感じです。もうすぐ班長になるそうですが、立場が変わっても、この関係でいられるといいなと思います。
後輩 Y.Cさん